防水工事の基礎知識|工事の目的や種類などをわかりやすく解説

カテゴリーブログ

「防水工事の基礎知識を知りたい」

「どんな種類の防水工事があるの?」

「どんなタイミングで工事をすればいいのかな?」

このような疑問を抱えていませんか?

防水工事は、建物を水漏れや建物の劣化を防ぐために行われる工事です。

屋内の湿気やカビが目立つようになり「そろそろ防水工事をした方がいいかな…」と悩んでいる方は多いと思います。

しかし、まずは防水工事の基礎知識がないと、どのような工事が自分の建物に合っているのか、イマイチ判断できないですよね。

そこで、今回は防水工事について次の内容を解説します。

  • 防水工事を行う目的
  • 防水工事の種類
  • 防水工事が必要な箇所
  • 防水工事を行うタイミング

他にも、信頼できる防水工事業者の特徴も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

防水工事を行う目的

防水工事を行う目的

防水工事の目的は、建物を水漏れ、湿気、カビなどから保護し、その構造と美観を長期にわたって維持することです。

適切に防水工事が施されていない建物では、水が浸透して、次のような問題を引き起こす可能性があります。

  • 地下の水漏れ
  • カビの発生
  • カビの成長によるアレルギー反応
  • 木材の腐食
  • 鉄のサビ
  • 塗装の剥がれ
  • 建材の劣化

このような問題を防止するために、防水工事は状況に応じて行う必要があります。

防水工事の種類

防水工事の種類

防水工事は、主に4種類に分けられます。

  • ウレタン防水
  • シート防水(塩ビシート防水)
  • アスファルト防水
  • FRP防水

それぞれの工事の特徴を解説していきます。

種類①:ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂を使用して、建物表面に弾力性と防水性を提供する方法です。

施工が容易で、様々な形状やサイズの表面に対応できるため、広く利用されています。

ただし、他の方法よりも耐久性が低いという欠点があります。

屋根やベランダ、バルコニーなど、日常的に歩行する場所での使用が一般的です。

相場単価耐久年数
5,000~7,500円/㎡8~10年

種類②:シート防水(塩ビシート防水)

シート防水は、特殊な防水シートを使用して表面を覆い、水の浸入を防ぐ方法です。

シートによって物理的に障壁を作ることで、高い防水性を長期間において発揮します。

しかし、シートの接合部や端部が漏水の原因となる可能性があるため、専門的な技術が求められます。

大規模なマンションや駐車場、地下室など大きな平面を持つ場所や、地下部分の防水に使用されるのが一般的です。

相場単価耐久年数
4,000~8,000円/㎡10~15年

種類③:アスファルト防水

アスファルト防水は、アスファルト材料を使用して表面を覆い、水の浸入を防ぐ方法です。

耐久性に優れていて、コストパフォーマンスが良いとされています。

ただし、アスファルトは熱で溶かして用いる必要があるので、施工環境によっては作業が難しくなる場合があります。

アスファルト防水が用いられるのは、道路や駐車場、地下室など大規模な防水が必要な場所です。

相場単価耐久年数
4,500~8,000円/㎡15~25年

種類④:FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を使用して表面を覆い、建物を防水する方法です。

高い強度と防水性、さらに耐候性にも優れているので、長期間の使用に適しています。

ただし、施工には高い専門技術が必要であり、コストも比較的高いとされています。

また、FRP防水は紫外線に弱いので、5年に一度のトップコートの塗り替えが必要です。

屋根やベランダ、プール、工場の床など、強度と耐久性が求められる場所でよく使用されます。

相場単価耐久年数
6,000~8,000円/㎡15~20年

防水工事が必要となる箇所

防水工事が必要となる箇所

防水工事が必要となる箇所は、ご覧の通りです。

  • 屋根
  • バルコニー
  • ベランダ
  • 浴室
  • キッチン
  • 地下室
  • 駐車場
  • 開放廊下
  • 外壁

これらの箇所は、頻繁に水と接触するか、または水が侵入する可能性が最も高い部分です。

そのため、適切な防水措置が必要になります。

例えば、屋根は雨水の直接的な影響を受け、バルコニーやベランダは屋外での雨水にさらされます。

また、浴室やキッチンでは日常的に水が使用され、地下室や駐車場は地下水の影響を受ける可能性が高いです。

建物内外の様々な箇所での防水工事が必要となりますが、その具体的な箇所は建物の設計や使用目的によります。

そのため、具体的にどこを工事するかは、専門業者と相談しながら決めるといいでしょう。

防水工事を行う5つのタイミング

防水工事を行う5つのタイミング

防水工事をするタイミングは、主に5つあります。

  • 新築から15年以上経っている
  • 前回改修から10年以上経っている
  • 雨漏りしている
  • カビ・汚れ・錆が発生している
  • 外壁がひび割れている

それぞれのタイミングを解説していきます。

①新築から15年以上経っている

新築から15年以上経った建物は、防水工事を検討するといいでしょう。

防水材の寿命は一般的に10〜15年とされており、この期間を過ぎると防水機能が低下し始めるためです。

新築から15年以上経った建物では、水漏れや湿気、カビの発生が見られる場合があります。

今一度住宅の建築年数を確認して、15年以上経過している場合は、必要に応じて防水工事を検討しましょう。

②前回改修から10年以上経っている

前回の防水工事から10年以上経過した建物も、再度の防水工事を検討することを推奨します。

前回改修から10年以上経過すると、防水材の劣化が進み、防水性能が低下している可能性が高いためです。

防水材の劣化具合を確認したい場合は、前回に防水工事を依頼した業者に、再度調査を依頼してみましょう。

一度工事を請け負った業者は、その建物の構造や使用材料を把握しているため、信頼できる調査結果を提示してくれます。

③雨漏りしている

雨漏りが発生している建物は、即時に防水工事を検討しましょう。

屋内に水分が入ると、建物の構造や内装を腐食させ、またカビによる健康被害を引き起こす可能性があります。

また、電気配線やコードの絶縁体の隙間に雨水が侵入すると、漏電が起こって最悪火災につながる恐れがあります。

雨漏りが発生している建物では、早急に防水工事を検討し、さらなる被害を防ぐことが大切です。

④カビ・汚れ・錆が発生している

建物にカビや汚れ、錆ができたら防水工事を行う必要があります。

これらが発生している箇所は、水漏れや湿気が発生している可能性が高いためです。

カビや汚れなどは建物の美観を損なうだけではなく、人によってはアレルギー反応を起こす場合があります。

「以前よりも汚れが目立つな…」という場合は、防水工事を検討してください。

⑤外壁がひび割れている

外壁にひび割れがある場合は、防水工事を行いましょう。

ひび割れがある箇所では、水が内部に侵入し、内部構造を腐食させる可能性があります。

また、ひび割れは塗装の劣化が進行している証拠なので、防水工事と一緒に外壁塗装も検討するといいでしょう。

防水工事にかかる期間

防水工事にかかる期間

ベランダやバルコニーなど比較的小さい箇所であれば、およそ3日ほどで完了します。

それに対して、屋上全体やマンションなど広範囲になると、期間は2ヶ月ほどです。

しかし、上記の期間はあくまで目安であり、工事の規模や使用材料などによって、工事の期間は変動します。

具体的な工事期間は、事前に防水業者から見積もりを取って確認しましょう。

信頼できる防水工事業者の5つの特徴

信頼できる防水工事業者の5つの特徴

「防水工事については分かったけど、どこの業者に依頼すればいいのか分からない…」という方は、次のポイントに注目して探してみてください。

  • 防水施工技能士の資格を保有している
  • 契約を急かさない
  • 保証がメーカーと連名している
  • 安全対策がしっかりしている
  • 担当者が工事内容を理解している

これらの特徴に当てはまる業者は、信頼できる可能性が高いです。

それぞれの特徴を解説していきます。

特徴①:防水施工技能士の資格を保有している

防水施工技能士とは、建物の防水工事に関する広範な知識と技術を持っている、防水工事の専門家です。

この資格を持っている業者は、工事の高い品質を保証してくれるので、安心して工事を依頼できます。

事前にホームページなどで、スタッフの資格保有を確認しましょう。

特徴②:契約を急かさない

信頼できる防水工事業者は、工事契約を急かすことはありません。

工事内容や費用などを顧客が十分に理解し、納得した上で契約をすることを尊重するからです。

それに対して「今すぐ契約するとお得ですよ!」と、甘い言葉で契約を促す業者は、業者の利益だけしか考えていない可能性があります。

契約の際に、業者がどのような対応をするのか確認することが大切です。

特徴③:保証がメーカーと連名している

防水工事業者を選ぶ際には、メーカーとの連名保証の有無を確認しましょう。

連名の保証がある場合、製品が規定の性能を満たさなかった場合に、修理や交換が保証されます。

これは、業者だけでなくメーカーも品質を保証する証拠なので、高く信頼できます。

保証の有無だけでなく、その保証内容も確認しておきましょう。

特徴④:安全対策がしっかりしている

防水工事は高所作業や化学物質の取扱など、リスクを伴う作業が多いため、適切な安全対策が必要です。

また、もし作業中に事故が発生した場合は、工事の遅延や追加費用が発生する恐れがあります。

作業員の安全、スケジュール、予算を守るために、業者の安全対策がしっかりと整っているか調べておきましょう。

特徴⑤:担当者が工事内容を理解している

防水工事には、高い知識と技術が必要です。

担当者が工事内容を理解していない場合は、工事の品質に影響を及ぼし、さらに顧客の要望にそぐわない施工をしてしまう恐れがあります。

顧客の要望を詳しく聞き、具体的な工事内容とその必要性を説明できるか、打ち合わせの際に注目してください。

まとめ|防水工事についてのお問い合わせはYAMATOへ

防水工事

それでは最後に、本記事のおさらいをしましょう。

  • 防水工事を行う目的は建物の構造と美観を守るため
  • 防水工事は4種類に分けられる
  • 防水工事は屋根やベランダなど、水が侵入しやすい箇所に行う
  • 工事をするタイミングは新築から10年以上経ったとき

防水工事についてはこちらの記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

(※記事「防水工事の単価相場」につなげます)

また、防水工事についてご質問がありましたら、YAMATOにご相談ください。

プロのスタッフが、お客様のお悩みを解決いたします。

また、防水工事のお見積りも承っているので、お気軽にお問い合わせください。


お客様とのお付き合いは、施工が完了してからと考えております。
お一人お一人丁寧に対応させていただきます。

— YAMATO社長 矢田からのメッセージ